人狼 JIN-ROH [DVD]
見ました。押井守脚本。脚本と作画が一定レベル以上あるとすごい安心するw
万人向けではないけど、これは一つの作品として完結してるなぁ。とてもよかった。

最近は、アニメも漫画も破綻していてもそこを楽しむみたいなちょっともの悲しい風潮があるけど(週刊誌連載作や原作付TVシリーズなんかは顕著だ。MUSASHIはすごかったw)、やっぱりよいものが見たいからこういう作品があると嬉しい。
先行きのない二人が、わずかに距離をおいてひざをかかえている一瞬はすごい萌えた。そのあとは正直いらない。プラトニック万歳!*1
ただ、アマゾンのレビューにあった通り、メインの二人の関係の中で語られている童話の最後の台詞を言うのが、関係のない教官なのは確かに違和感がある。小説で言えば一瞬人称の混同があったみたいな感じがした。もったいない。教官は確かにかっこよかったけど、作っている側の「俺はこのキャラが好きなんだ」とか「こいつに言わせとけ」みたいな意図がちょっとでも見えるとだめだ。歌と同じだなあと思う。「音楽が要求する以上に歌いすぎるな!」ってよく言われるし、よく感じるけど、映画とかドラマで言えば、「その物語が要求する以上に語るな!」ってことか。
聞いたり、見たりして自然じゃないって素人でも案外よく分かる。自分自身が中に入りすぎたり、技術とか目先の発声に気をとられすぎると大切なものをよく見失うから歌うより聴け!ってことなんだと思う。
うん。でも秀作。郄村薫とか好きな人には超お薦め。あとおっさん萌えの人にもよいと思います。
そういえば世代が違うこともあって石原裕次郎の魅力があんまり分からなかったけど、何故かこれを見て開眼させられそうになったです。

*1:翌日にはエロ万歳!といっているのが通例。