攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX Solid State Society [DVD]
タイトル長っ。
すっかりはまっていますが、何か。


「個としてのポテンシャル」とか「身勝手な正義と自律」とか色々おもしろキーワードがあって何度も楽しめそう。
主人公が公安9課という政府のシステムだし、大きな事件を扱わないと作品にならないからしょうがないけど、社会とか政治とか総体に興味を誘われがちで、個別案件が拾いにくいのが欠点と言えば欠点かなあ。
幼児虐待も総体として扱われているけれど、本当はそれぞれに異なった親と子の物語があって、その関係は、親子両者にとっても「個のポテンシャル」を揚げる場にも成り得る。まあ、生死がかかっているし、解決できない関係から、社会的に価値の高い子供の方を緊急避難させたいというのが、システムが要請する正義だろうけど。そういう第3者の正義っていう始末しにくいものが「身勝手な社会正義」≒「システムの潜在的無意識」なのか。
虐待されている子供本人の選択する正義が「殴られても親のそばにいることだ」ってことは多いだろうし。
ま、つまりバトーさんやトグサくんは成長を阻害されても離れたくないんだからおかん少佐の近くにいるがいいよ。
少佐も子離れを考えるから無理がたたって寂しくなるんだから、いっしょにいて成長するがいいさ。組織って個々人が離れて成長するよりぶつかって成長する方が、有機的で柔軟に育つんじゃない。中の構成員もさ。
少佐もそう思ったのかなって、突入前のトグサとバトーのやりとりに懐かしさと改心の笑みを浮かべたところで感じた。

…ところで私まだ特典の絵コンテ読んでないんだけど。ここまで与太を飛ばしたのに全然関係なかったら笑える。自分乙。